コバ仕上げ
こんにちは。
最近天気がよいので、朝起きると寝坊したのではないかと一瞬焦ってしまいます。
風邪も徐々に治り始め、より一層新年が新年らしくなってきました。
さて、工房ブログということで、鞄等を組み立てる際に行っているちょいワザをご紹介いたします。
よく、革と革を張り合わせていながら断面が整っているものが見られますが、あれらは作り手の絶え間ない努力の結晶と私は思っています。
革を裁断して、その革と革を張り合わせて、断面(コバと呼ばれています。)を磨き、艶やかに仕上げるのですが、製品の特色やイメージによって仕上げは様々です。
少しラフなクラフト感を出してみたり、綺麗に品のある仕上がりを意識したり。
特に綺麗なパーツを必要とする場合はもう一手間加えることが多いです。
こんな風に。
こちらは張り合わせた革を綺麗に切り揃えているところなのですが、なかなかに緊張します。
2枚分の厚みになるに加え、書いた線の内側を狙って切り落としています。この作業は楽しくもあり、苦しくもあります。
私の場合ですが、少しの自信と、精一杯の勇気のもとに成り立っています(笑)
この作業をするにあたり、初期の裁断を行った後に、革漉き(必要な箇所を薄くする作業)をするのですが、初期の段階で雑に切ってしまうと革漉きに影響が出てきます。なので荒断ちといえどしっかり切ります。
その工程を経た後に糊を塗って張り合わせるのですが、糊もなるべく厚みが出ないように薄く塗り張り合わせ、貼るときの力のかけ方にも注意します。
無事に切り落とすことができました。
切り落とされた部分はどうもウルトラマンのあれを連想してしまいます。(笑)
下準備に次ぐ下準備を経て綺麗なものに仕上がる為、最後は失敗が許されず本当に緊張しますが、上手くいくときの達成感は凄まじいです。
ちなみにこれは鞄の持ち手の付け根部分です。
綺麗に断面が揃っているので、その後のコバ磨きも相当にやりやすいのです。
又、使用する革によっても特性があり、思っているようにはいかない場合もあるのですが、そういうところが楽しく、革という素材に魅力を感じる瞬間でもあります。
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